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「自然界の保全について、我々が慎重を欠いていたことを
未来の世代は決して許さぬだろう ーレイチェル・カーソン」
1962年に出版された環境問題の古典「沈黙の春」の著者として知られるレイチェル・カーソンの言葉です。60年以上も前から警笛を鳴らし続けた環境問題が今、私たちの目の前で「山積みの課題」として現れています。
今こそ、挑戦のときです。
2020年から感染拡大をし続けた新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によって、大きく価値観や時代が変化していると体感した3年間。withコロナで過ごした4年目の今、ようやく収束の兆しが見られています。コロナの収束を受けて、ますます時代は大きく動き出し、そしてスピード感を持って、変化していくのではないでしょうか。
新しい時代を「木材人」として生き抜くために強化したい3つの点をお伝えします。
@まず大人が木材業界の明るい未来を描くこと
A情熱を持って、子どもたちに木の大切さを伝えること
B失敗を恐れず挑戦し続けること
@まず大人が木材業界の明るい未来を描くこと
私自身、木材屋で生まれ育ち、幼少期は「木材屋なんてダサい」と思っていました。
しかし、親となり子どもたちへ残したい環境を意識したり、SDGsの知識を得た時に、林業従事者や木材屋が「今、やらなければ未来の世代に負債を残す」ということに気づきました。
ダサい、古いと感じていた木材屋が、最先端の環境問題を解決する糸口になるかもしれない。
まず私たち大人が、木材人として、木材業界の明るい未来を描くことを強化していきます。
A情熱を持って、子どもたちに木の大切さを伝えること
子育てをする中で、子どもたちは常に親や大人の様子をよく見ていると感じます。
つまり大人の「本気」は子どもたちに常に試されています。SDGsを「やらされている」こととして捉えるのではなく、また一過性の流行で終わらせるのではなく、当然の事業として情熱を持って取り組むこと。その本気の姿で、子どもたちに木の大切さを伝えていくことが必要です。
そのためにも、林業・製材業・工務店の中だけではなく、また「長野県」だけではない、広い視野が必要だと考えています。異業種との連携や他地域、他国の好事例を常に収集しながら、ただの「取引」ではなく、目指す未来に向けた「取り組み」に発展させていきます。
B失敗を恐れず挑戦し続けること
林業の課題は、すでに見えていることが多くあります。その一つが、不採算森林の存在。「切る」から始まる循環の仕組みを創ることで、県内の不採算森林ゼロに向けた取り組みができたらと考えています。この「切る」から始まる循環の仕組みは、地球温暖化を止める手段になります。また、木材人として県産木材の普及のため、一般住宅材、公共施設、集合住宅の木材利用の促進はもちろんのこと、木材の新たな価値を創造することで、2050年カーボンニュートラル実現に貢献できると考えています。
林業は、30年先、50年先、100年先を描きながら行う事業です。
変化の時、今は挑戦あるのみです。これまで「当たり前」だった常識を疑い、失敗を恐れず「若き叡智と情熱で」挑戦し続けることが、明日の社会を築くと信じています。
成功の反対は「何もしないこと」です。何度失敗をしても、挑戦をやめないこと。私たち木材人に課された問題は山積みです。たくさんの失敗も、成功の途中段階なんだと受け止めて、「単年」で答えを出さず、「変化」のバトンを繋いでいくこと。30年先、50年先、100年先の次世代に、豊かな森林を活用し、育て、残していきましょう。
世界が、時代が、大きく変わる時。大きく変わる時は、「大変」なことが多いはずです。だからこそ、いつまでも他人任せ、国任せ、未来の子どもたち任せで過ごすのは終わりにしましょう。この未来ある業界を変えることができるのは誰ですか?そう、今「木青連」に集う私たち自身です。ともに、未来へと歩き出しましょう。
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