「21世紀は君たちの時代だ!」
私が小・中学生の頃、学校の先生からよく聞かされた言葉です。21世紀も四半世紀を迎えた今、確かに責任世代として企業を経営し、この木青連をはじめ様々な社会活動を通じて微力ながら社会に貢献し、親として子を育て、この世代が社会の中枢にいるのは間違いありません。
しかし、就職氷河期と言われた時代に社会に出て以降、国内総生産(GDP)は先進国の中でも伸びていないまさに「失われた30年」を実感しつつ、特に近年ではコロナ禍、ウッドショック、世界情勢に関連した物価上昇、法改正など、次々と押し寄せる荒波の中での舵取りを迫られています。
自分が小・中学生の頃抱いていた21世紀への夢やワクワク感、使命感、周囲の大人への憧れ・・・今の私たちの世代はどう感じているでしょうか。
令和6年6月、長野県木青連は「日本木材青壮年団体連合会 第69回全国会員長野大会」を主管し、大成功を収めることが出来ました。行政や他団体、市県民を巻き込み、今までにない大会を創り上げるべく、皆で知恵を絞り皆で議論しながら準備を進めました。直前の一ヶ月の追い込みは、特に大変でしたが、今振り返ってみるとあの日々や当日の運営時に感じた想いは、子どもの頃21世紀に抱いた夢やワクワク感、使命感に似ている気がしていますし、この時ほど仲間がいることを心強く頼もしく感じたことはないと思います。
そう、私たちが力を合わせれば乗り越えられないことなどない、と。
「雲外蒼天」
木青連は、企業でも家庭でも業界でも社会でも、何かを求められている人の集まりとも言えます。
木の温もりを求めている人には木の温もりを、木の素晴らしさをまだ知らない人には木の素晴らしさを、親子で一つのモノを創り上げる喜びを知らない人にはその喜びを、そして先行き不透明な時代に暗い顔をしている人には雨雲の上には青空が広がっていることを、私たちは木青連活動を通じて、様々なものを伝えていきましょう。
私たちは日本人であり、信州・長野県人であります。そのアイデンティティー形成に深く関連している木を扱う業界人として、若い英知と情熱を結集し不屈の精神をもってこの時代の荒波を乗り越え、次の世代に紡いでいくのは私たちの使命といえます。
どのような困難でも、乗り越えればそこには青空があることを信じ、私たち自身が木青連活動を通じて明るい太陽のように世の中を照らし、誰かから必要とされ誰かを幸せにする活動を繋いでいく・・・それこそが今の状況で、私たちが仕事をさせていただいている社会と「木」への最大の恩返しになるのではないかと思うのです。
未来を担う子どもたちのため、そう、木が成長していくために太陽の力が必要不可欠であるように。
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